夢100ゆめくろメインストーリーのネタバレ満載備忘録
夢世界を語る

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第1部9章 デジール

一行が訪れたのはずっと昔に滅びた国デジール。
マグナはその廃墟に本拠地を構え、研究者は地下の研究室でユメクイの研究をし、信者たちは一切の娯楽を持たず黒い服を着て廃屋で生活をしている。

研究室に潜入した一行は、かつて優秀な医師として数の医学賞や名誉ある賞を受賞したカーサの栄光ある過去を知る。
「ユメクイ対策光開発プロジェクト」と書かれた研究書には、ユメクイが嫌う光の開発について奮闘していたであろう形跡が残されている。
色褪せた写真には大勢の子どもたちに囲まれ優しい笑みを湛える白衣姿のカーサや、大きな花束を抱え太陽のような明るい表情を浮かべるカーサの姿があった。

なんかもうこれだけでちょっと泣きそうになっちゃう。やっぱり本当は誰よりも光に満ちていて、たくさんの人をその手で救いたくて、でもできなくて苦しくてもがいてカーサはここに来たんだね。涙

セラス

オーロラの国セイトスの王子。
ひょうひょうとして関西弁を喋るメガネ男子。
王子としてセイトスを守りたい、しかし国民に希望を与えれば与えるほど甚大化していくユメクイの被害にどう対処すればいいのか、何が正しい方法なのか分からなくなり、研究員シュエットという名でマグナに潜入、カーサと共にユメクイの研究をしていた。
カーサが何年も続けてきたユメクイについての研究成果は決して嘘ではないと言う。

しかし、やはり絶望して生きるというマグナ学派のやり方についてはどこか腑に落ちていなかったセラス。「ユメクイはトロイメアで生まれた」「だからトロイメアにすべてを確かめに行く」という一行の旅の目的を知り、ミネルヴァのところに帰るまでの間力を貸してくれることに。

マグナの崩壊

姫一行がデジールに潜入していることを知ったカーサは研究員にこれを捕えさせ、手足を拘束して崖の上の処刑台へと連れて行く。

大勢の信者を集め、「人の希望であるトロイメアの姫を処刑する」「これはもっとも大きな絶望になるはずだ」と声高に叫ぶカーサに対し、姫は「私が死んでも夢や希望はなくならない」「だって、人は夢見てしまうから」「夢がないと生きられないから」「あなたもそうだったんじゃないの?」と説得を試みる。

夢を説かれるほどに逆上していくカーサとは対照的に、姫の説得に心打たれ始める信者たち。
斬首刑を執行するよう命じられた信者も姫の首に剣を振り下ろすことができず、それまで自分に狂信的な態度だった信者たちが疑念を抱き始め訝し気に自分を見る姿を目の当たりにしたカーサはさらに取り乱し、自ら姫に斬り掛かろうとしたり、信者のひとりを崖の上から突き落とそうとしたりする。

ひとり、またひとりと加勢して、カーサの暴走を止めようと駆け寄る信者たち。そのうち揉み合いになり、誤って足を踏み外したカーサの方が崖の下へ。

体が宙を舞う瞬間、その脳裏には、これまでの来し方が蘇る。

なんやかんやでカーサが落ちる寸でのところで彼の腕をつかんだ姫。
斬首刑うんぬんの下りで肩をざっくり斬られてる姫の腕には血が滴るが、「私はこの手を離さない」「もう誰も死なせたくない」と叫ぶ。

エミールを亡くしてしまったとき、無力感に苛まれ、「自分は姫なんかじゃない」「何もできないし誰も助けられない」と、「トロイメアの姫」「世界で唯一人に夢を与えることが出来る夢王族」という重責から必死に目を逸らそうとしていた姫。
だけど旅を続けるうち、ナビや王子たちのたくさんの言葉に支えられ、どんなに自分に失望しても二度と自暴自棄にはならないこと、今目の前にあるできる限りのことに精一杯向き合うことを今は心に決めています。

決意を胸に、「あなたに生きていて欲しい」と思いの丈をぶつける姫だけど、その言葉にふっと穏やかな表情を浮かべるカーサ。
「もう充分」だと言い残し、掴まれた腕を振り解いて、崖底へ…

かなり端折っていますが本編はこれの何十倍もいろんな場面が盛り盛りです。
もう泣いちゃってムリ読めなかった…

母の命と引き換えにこの世に生まれてきたカーサは、本当に生まれてきて良かったのか、ずっとそんなことを考えながら人の命を救う医者を志すようになります。
医学によって人の命を救うことで人から感謝され、尊敬の眼差しを向けられて、これを「生きる意味」「生きることへの許し」として来ました。
しかし、そんな世界に現れたのがユメクイ。医療では太刀打ちできない。「生きることへの許し」を失ってしまったカーサの新たな「生きる意味」になっていたのがマグナ学だったんです。

もうね、わたしは絶対にユメクイを許しません。
エミールのためにもカーサのためにもすべての悲しみと絶望の根源であるユメクイを一匹残らず駆逐してやる←
そして夢が溢れ笑顔が溢れた夢世界を取り戻します。(むせび泣き

トロイメアの過去

カーサの研究室に残されていたトロイメアについての研究資料には、18年前の反乱で先代の夢王が殺され、間もなくして当時まだ幼かった王子が次の夢王に即位したことなどが記されていた。
トロイメアの情報はなかなか外部には漏れず、夢王様がどんな人なのかもあまり広くは知られていないくらいなので、一同は驚愕。反乱が起こったということさえ、そこに居る誰もが知らなかった。

「先代の夢王って私のお父さん?」「次の夢王に即位したのは私のお兄ちゃん?」と尋ねる姫に、きまりの悪そうな顔をして、「トロイメアに行けば分かります」としか答えないナビ。
「事情があるなら話して欲しい」と一行が詰め寄る中、姫は「ナビを信じる」と言ってそれ以上何も聞きませんでした。

18年前って姫が異世界に飛ばされた年?
てか夢世界って反乱とか多くない?←