ブラトの個スト
メインストーリー7章グレイシティをクリアすると報酬としてマイスター「ナナシ」と黒妖精「ブラト」が手に入ります。
ブラトはグレイブランドでナヴィが「テスタメントと同じ気配がする」って言ってた3章のラストからずっとずっとずっと気になっていたのでめちゃくちゃ嬉しい。
例によって鬼のようにピース集めないと個ストが読めないという地獄のようなシステムなのでこんなに時間がかかってしまったんですが、やっとやっと全話読むことができました。
ちょっと上手く言葉にはできないようないろんな感情が湧いてきてめっちゃ泣きました←
以下ネタバレです。
異端の妖精
やっぱりブラトは黒く染まる前あの「アトラ王」に加護を与えていた妖精だったんですね。
正直7章で「神話と呼ばれる時代から樹に繋がれていた」ことが明かされた時点で十中八九そうなんでこれに関してはままそうなんだけど、6章でブラトを憑依させたナナシから「初めてアトラの指輪を使ったキエル」を連想してたわたしすごくない? (いいえ
ブラトは「禍々しい両の手」を持って生まれ、同族からは「異端の妖精」だと恐れられ忌み嫌われていたそう。
同じ境遇でいつも孤独や深い悲しみの最中にあるアトラに心を寄せ、妖精として片時も離れることなく彼を見守っていたのだけど、「姿を見せたらきっと恐れられる」と思って、1度もアトラに声を掛けてあげることができなかった。
アトラはひたすらみんなの笑顔と輝かしい夢世界が大好きだったから、世界中の誰にも恐怖に顔を歪めて欲しくなくて、たとえ理を曲げることになっても奪う力を使いたくなかったし、心から愛しているはずの世界からは自分ただひとりだけが仲間外れになっていて、独りぼっちだった。
わたし、アトラはそんな世界から命を奪われそうになったときに絶望して、その絶望によって力を暴発させてしまったんだってずっと解釈してたんですよ。
だからきっとブラトが黒く染まったのもそのタイミングなんだろうなって。
でもそうじゃなくて、アトラは力が暴発したことで夢世界がめちゃめちゃになってしまったことに、あんなに愛していた世界を自分の手で壊してしまったことに、「自分自身に絶望していた」んだったんですね。
あの当時、トロイメアで「アトラは優し過ぎたんだな」って言うアヴィに「優しいんじゃなく弱かったんでしょ」って言うルーファスの意見も一理あるなってちょっと思ってたけど、そんなことなかった。やっぱり優し過ぎたんだなって思った。
いろいろ思い巡らせてたら、1部12章でライトがホープに「君が本当に絶望しているのはこの夢世界じゃなくて、大切な人を守ろうとするたびに世界を傷付けてしまう君自身にだ」「誰よりも優しい君だから」って言ってたシーンとかも蘇ってきてしまって、なんかもう、なんかもう。涙
最終話では、「世界が恐ろしい」と言って、何も聞かないように、何も見ないようにするブラトに、声を掛けて、耳を傾けて、美しいものをたくさん見せてくれるナナシとエマの姿に、ブラトは「自分がアトラにそうしてあげられなかったこと」を悔やんで泣いてしまいます。
思いっ切りつられて泣きました。涙
ブラトもまた、自分自身に絶望しちゃうのね。
アトラも、ホープも、アダムも、ブラトも、夢世界で異端と呼ばれた人たちは、みんな「されたこと」じゃなく「させてしまった自分」に絶望してしまう。すごく悲しい。涙
だけど最後、そんな自分を受け止めてくれるナナシやエマに癒されて、「今度こそ勇気を出すよ」ってアトラに語り掛けてくれました。
そしてこのストーリー全部が、アトラの絶望と世界の荒廃から1000年も2000年も経ってようやく現れた「アトラと同じ使命を背負うことになった最初の王子」であるキエルの声で語られている、ってのがまた最高にエモい。涙
あの「姫ちゃ~ん」って言ってるはつらつとした彼の声からはまったく想像できないのだけど、ブラトとキエルって中の人同じなんですよね。
ブラトが嗚咽を漏らすとことか、ちょこっとだけ宮崎遊くんを感じました。
グレイシティとシンセア
本編ではグレイシティは「光輝の国シンセアの富裕層が別荘地として所有していた土地が行政を関与させない完全自治区になった場所」って紹介されていて、カミュが「覇権を握る富豪たちが無能でなければこうも無秩序にはならないはず」「優秀なリーダーが統治すれば相当な経済発展が見込める地域」だって言ってたんで、最初はここにホントにどこかのタイミングで優秀な統率者が現れてのちにあの夢100のシンセアになったのかなって思ってしまったんですけど、ブラトの個スト読んだらどうもシンセアはゆめくろの時代から都会的で洗練された豊かな国として既にあって、そこから車で2時間のところにあるのがグレイシティだったみたいです。
そう考えるとシンセアでミリオン王子のお父上の代に不平等条約を取りつけて国をめちゃめちゃにした「隣国」が元グレイシティだったのかも知れないですね。
結局優秀なリーダーは現れなくて、ロイのようなインセクターの富豪たちがそのまま後ろ暗い感じで繁栄して王家を築いていってしまったのかも。
文化勃興と妖精族との争い
ずっとフード被ってたブラトがギンギラ衣装に変身してからしょっちゅう「この姿は昔加護を与えていた人間の影響を受けている」って言うので、アトラってそんなんだったけと気になって2部9章読み返してきました。
そしたらトロイメアの祭壇の書庫にゆめくろ時代の記録がちゃんと残されていましたよ(びっくり
この時点で姉妹アプリの構想練られてたのか。
アヴィが妖精は「姿は見せないけど人間とは共生関係」って言ってるので、やっぱり夢100時代の王子たちは妖精の「存在は知ってる」んですね。
ゆめくろ時代のレコルド国王が1章で「記録書には確かに書いてあるけどまさかホントにいたとは」ってレベルでしか認識していなかった妖精というものが、この「文化勃興と妖精族との争い」を経て、夢100時代には共生関係としてその存在をちゃんと広く知られている状態になってる、ってことは、ゆめくろのメインストもこれからそこに向かって展開していくんでしょう。
ちなみにアトラはごく普通の黒髪の若者でした。
ストスチルになってたので載せませんがブラトとは似ても似つかなかったです。
どこをどう影響受けたのか←
パラレルワールド
ここからはイタいオタクの妄想と願望です。
なんか、ブラトの個ストを読んだことで改めて夢100とゆめくろはちゃんと繋がっていてしっかり同じ世界の物語を描いてるんだなってことがストンと腑に落ちてカッチリはまってしまったんですけど、それと同時にやっぱり夢100で明らかになった夢世界の過ちとか失ったものって受け入れるしかないんだなって思ったらめっちゃ悲しくなっちゃったんですよね。
夢100がもう第3部3章までリリースされてるというのにいまだにホープの太陽スト思い返しては「なんとかならなかったのか」ってことあるごとに思ってしまうわたしがメンヘラ過ぎるだけなんですけど。涙
なので、ゆめくろがなんかこの辺を有耶無耶にしてくれるような外伝になってるといいなって勝手に思うことにしました。
前に「わたしはどうして夢100ほどゆめくろに沼れないんだろう」ってここでぼやいたことがあったんですけど、たぶんそれってゆめくろがどんな結末を迎えても結局未来に待ってるのはあの悲しい悲しい物語なんだよなってどっかで思っちゃってたからなのかも知れない。
だからここはひとつゆめくろは夢100の「パラレルワールド」だってことにさせてください(ぇ
ここから物語が分岐するとしたら、たとえばエマとナナシの温かさに触れまくったブラトの記憶がどんどん戻ってって、レコルド出身のエマがそういうものをきちんと記録として国に提出したとして。
すると探求心の塊であるレコルド国王ルベルトの目に留まって彼が「奪う力」に興味を持ち始める。
ルベルトがゆめくろの夢世界では奪う力がなんのためにあるものなのかを知っている唯一の人間であるトロイメアの夢王に辿り着き、「世界の興り」を知っておったまげる。
そうしてレコルドの石版が動いて、「奪う力を忘れ去ってしまっている世界」が少しずつ太古の記憶を取り戻していったら、こののちトロイメアに誕生するライトとホープはトロイとアトラの再来として世界から祝福される存在になる。
そして物語はホープの太陽ストへ!!!
よし、メンタル回復した。
ありがとうブラト(むなしい
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