夢100ゆめくろメインストーリーのネタバレ満載備忘録
夢世界を語る

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愚痴です

ぼやいてます。
苦手な人は読まないでください。

 

さて、ゆめくろもリリースからだいぶプレイしてきていよいよあと数ヶ月で1stアニバーサリーですが、ここに来て若干モチベーションが低迷しております。

たぶんそのいちばんの原因は、メインストーリーにぶっちゃけいまいち「感情移入ができていない」ってところにある。

ゆめくろはメイン登場キャラがとっても多いので、それぞれの人物に見せ場があり、起きている出来事が物語の本筋や目的と関係あるのかないのか、重要なのか重要じゃ無いのか分からない場面がたくさん描かれていますよね。
これはメインストーリーがゆめくろの物語そのものである一方で、各マイスターの推しポイントや見どころダイジェストのような役割も担っているためなのだと思います。

物語の主人公はもちろんエマちゃんなんですけど、彼女が「妖精の娘」っていうちょっとピンと来ない役どころだからなのか、序盤から「表の顔」や「職場での一面」しか描かれていないためなのか、意外とよく喋り物怖じせず時にオタクのようなツッコミもできるなど比較的好感の持てる強気な女の子に見えているのと同時に、自分自身の冒険についてはどこか淡白で深みがなく随分と表面的な人物にも見えていて、そのせいかこの物語とは全体的に群像劇を読んでいるかのような距離があり、特に誰に対してもそこまで深く感情移入ができないまま、わたしはずっと第三者的視点で物語を「記録書」のように俯瞰しているような気がします。

「連盟からの依頼で事件の解明に」とか、「みんなの夢を壊してはいけないから」とか、そういう「ギルドキーパーとして」のエマの大名義分や表向きの動機だけでなく、たとえば仕事人間だった祖母ゲルダに強く憧れる一方で本当は寂しい想いもたくさんしていたとか、実はお父さんやお母さんにずっと会ってみたかった、どうして死んじゃったのって泣いたこともあった、みたいな、この旅が始まる以前のエマ自身のパーソナリティーや「弱み」になる部分をもう少しだけ見せてくれていたら、彼女の行く道をもっと親身になって応援できるようになったり、戸惑いやショックに寄り添えたり、あるいは「こんな人と恋をして欲しい」なんて想い入れが湧いて他のキャラクターの魅力をこちらから探すようになったりもするのだと個人的には思うのだけど、これも敢えてそこを薄味にすることで完全なるロールプレイングではなくあくまで「乙女ゲームに寄せたい」っていう狙いがあるのかも知れません。

実際わたしがこれまでのメインストで唯一ぐっときたのって「ファタミュジカの劇中劇」なんですよね。
それも、「妖精と人間が共演している」っていうこの物語の大きなテーマになっているようなところにではなくて、ベルベットの置かれている状況や彼の演技にっていう、それこそ本筋とは直接関わりのない「雑味」の部分にです。
これ、ぶっちゃけわたしの中では「物語の面白さ」を「マイスター見どころダイジェスト」が超えちゃってる状態なんだと思います。

さらに、今は「対立するふたつの勢力」として描かれているはずの主人公一行と敵組織は完全な両極ではなく、ワンチャン同じゴールを目指しているんじゃないかって思えるほど曖昧な関係に見えます。
鍵になるような人物も何人も登場するのにその誰もが同じような意味深な発言をしていて、せっかく辿り着いても彼らの匙加減によって「分からない」「まだ秘密」「今は言えない」ことが多いんですよね。
謎が明らかになっていく過程も、そうやってたくさんの人たちに各方面からヒントを出されまくっているせいで序盤からなんとなく先が読めていて、はっとする感じがあんまりなかったりして。

夢100と比べちゃいけないのかも知れないけど、夢100はこの辺りが本当に分かりやすくて、すごくメリハリがあったんですよ。
もちろん敵なのか味方なのかなんなのか分からないキャラは何人か出てくるし、3勢力くらいに分かれたまま終盤まで話は進むけど、敵も味方も謎の人物も誰もが信念を持ってそれぞれの目指すものを目指しているように見えるのでどの立場に立っても全力で共感や応援ができるし、主人公一行にとっては1部終盤くらいまでずっと「夢を奪うユメクイ」が絶対悪であり、ユメクイによってどんどん悲劇の死を遂げる人が増えてって、悲しくて、打ちひしがれて、でも旅の仲間たちはこれによって心をひとつにしていって、強い絆で結ばれて、「絶対にユメクイを倒そう」っていう最終目標に向かって「読み手であるわたしたちと共に」志気を高めていく。
そうしてこのユメクイが「本当は悪じゃなかった」って分かった瞬間はそれこそ「どんでん返し」だし、まるで自分の身に振りかかった出来事のように右往左往する、本来これが読み物の醍醐味だよなって。

ゆめくろは夢100で言うこの「本当は悪じゃなかった」に近いようなところまで最初からほのめかされているせいで「心をひとつにしていく」過程に「本当にいいのかな」っていう迷いが伴うし、序盤から「どの立場の人と心をひとつにすべきなのか」も情報が小出しにされ過ぎているせいでいまいち決め兼ねるような状況。
出すなら出す、出さないなら10章とか11章くらいまで一切出さないってやってもらえればいいんだけど、そうじゃないから読み手だけじゃなくほとんどの登場人物がずっと「なにがなんだか分からず迷ってる」状態に見えるし、「もしかしたら真の被害者なのかも知れないようにも見える敵」に立ち向かうために「もしかしたらこちらにとって不都合な存在なのかも知れないようにも見える味方」の証言を頼りに「ずっと何かを隠しているであろう人物」と共に「何が待っているのか見当も付かないところ」へ「職業理念に基づいて」なんとなく向かってる、ように見える。

もちろんこのまま進めていけば、たとえば今漠然と「善いもの」のような気がしてる「妖精女王」や「浄化の力」が実は妖精たちにとっては「悪い力」だった、とか、「悪いもの」のように見える胡蝶は実は連盟にいいように使われているだけだった、とか、読み物として最後にはちゃんと大どんでん返しがやって来るんだろうけど、何が起こっても到底あの「ユメクイが悪じゃなかった」ときの衝撃、涙、心苦しさ、なんとかしてあげたい、泣かないで欲しい、信じたい、みたいな、いろんな感情が湧き上がって心乱されて引き込まれていくような感覚には絶対にならないだろうなって簡単に想像できます。
つまりは今の時点で感情が入っていない、旅の一員になれていないせいです。

となれば、乙女系アプリのもうひとつの楽しみ方である「マイスターと恋をする」ってことができればいいのだけど、ゆめくろって個ストとメインスト、さらにイベストの境界線が不分明なので、そっちにもいまいちのめり込めなかったりして。

たとえば夢100は、物語そのものを楽しめる「メインストーリー」とは全くの別次元で、「指輪の中で眠る王子様を目覚めさせる」という各王子との「恒常ストーリー」が、誰も等しく「姫と王子がお互いに惹かれ合うところ」から始まります。
個人的にはこれがすごく良くできてるなって思ってて、要はメインに登場する姫と個ストで王子様に恋する姫があんまり繋がらないんですよね。
まさに「自分が姫になって」「この王子とだったらどんな恋になるのか」を最初に体験できるようなイメージ。
だからわたしはメインストだと完全にアヴィ姫カプ推しなんですが、個ストではメインとは無関係の別の王子様に恋してたりします。
そもそも「どの王子様と恋をする?」がコンセプトのアプリなので、出会ったらすぐ恋に落ち、誰とでも同じように最初から恋愛させてくれるようにできている。

一方のゆめくろは、個ストにメインストのあの「薄味で表面的に見えるエマちゃん」がかなり入り込んできます。
そしてあるマイスターにはどれだけ迫られても軽くあしらってばかりいるし、あるマイスターにはどんなに冷たくされてもグイグイ行くし、あるマイスターとはすぐに付き合い始めるけど、あるマイスターからの告白は長く保留にしてみたり、わたしたちはひたすら「エマちゃんとあるマイスターの恋の物語」をただ見守るしかない存在。

それに加え恒常からすべてのイベントで個別ストーリーを全部読んでおかないとそのマイスターとエマちゃんがどんなやり取りをしてどんな時間を過ごして今の関係性になってるのかを「読み飛ばしてしまう」ことになるんですよね。
これはいつどのイベの個ストを読み逃しても関係性は恒常ストでだいたい「恋人」になっている夢100に比べると、「いつの間に恋人同士になってたんだ」って他人事になりやすい。

と言うか、やっぱりわたしはメインはメイン、なんの下心も見え隠れしない物語そのもの、冒険そのものを、先ずはゆめくろの世界の住人としてちゃんと楽しみたいのだと思う。

なんだけど、これに共感してくれる人ってたぶん居なくて、健全なユーザーはそう謳われているからには乙女ゲーとしてゆめくろをプレイして純粋に推しの声を聴きたいし、だからこそゆめくろは常にフルボイスでたくさんの視点から物語を描き、主人公は薄味でマイスターはみな平等、もちろんそれこそがゆめくろの魅力だし、より広い層に支持されている理由なんだよね。

ただ、スマホ向けパズル「RPG」夢王国と眠れる100人の王子様の世界観をあわや飲み込んでしまうほどのゆめくろの「攻略キャラ人気」がすご過ぎて、めちゃくちゃ取り残されてるような、このまま何かが変わってしまうような、上手く言えないけど、なんとも言えない寂しい気持ちに少しだけ駆られそうになります。

どっぷりゆめくろ沼に浸って、マイスターにしっかり恋をしてるような子を見るほど、なんか自分もこんなにハマれたら良かったなぁとか、夢100くらい夢中になれるかと思ってたのになぁとかって、興が乗らない自分にがっかりしたり、妙に冷めた気持ちにもなっちゃったり。

ちょっと前に原宿竹下通り友竹庵の「ゆめせかコラボ」行ってきたんですけど、夢100のデジくじの整理券90番くらいだったのに、ゆめくろの整理券450番くらいだったんですよ。
せっかくのコラボなのに、ランダムのナビのカップのドリンクに「ナヴィが良かったぁ」とかさ。心中複雑過ぎw

ちなみにリカちゃんの缶バッジ引きました(だからなに