夢100ゆめくろメインストーリーのネタバレ満載備忘録
夢世界を語る

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第3部2章 ヴォタリア

アンキュラの海の上から姫の夢を抱えたメームが「飛んで行くのが見えた」と言うレイの証言を頼りに罪過の国ヴォタリアにやって来た一行。

罪過の国は天の国の罪人が審判の国で7つの罪に裁かれた後に行き着く流刑地であり、「怠惰」「暴食」「嫉妬」「憤怒」「傲慢」「強欲」「色欲」と、それぞれの罪を犯した人を振り分けて収容するための堅牢な監獄が7つある。

このためヴォタリアには7つの王家が存在し、7人の王子たちがそれぞれに監獄の官吏を務めているが、監獄に渦巻く罪の影響で、王族にはそれぞれの罪に関わる力が宿るようになった。

アケディア

罪過の国ヴォタリアの王子。怠惰の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。怠惰の一族は代めんどくさがりなので、その分側近や家来たちがとっても勤勉。
出会った頃はベッドから一切出て来なかったけど、姫がキビキビ動くアケディアくん想像したらかっこいいかもって言ったらがんばってお城の会議とかに出てくれるようになりました。
ご褒美デートで動物園に行き2人で「ナマケモノ」を観察した思い出w

グラッド

罪過の国ヴォタリアの王子。暴食の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。食べ物の匂いも味も特に感じることなくむしゃむしゃ食べちゃう一族なんだけど、姫がグラッドくんのためにパンを焼いてあげたらとってもいい匂いがして美味しくて「こんなの初めて」「恋の味?」ってなる太陽ストがめちゃくちゃにかわいい。

ウェディ

罪過の国ヴォタリアの王子。嫉妬の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。出会ってから今日までひたすら姫のことを可愛い可愛い言ってくれるバスケ男子。会えて嬉しいと尻尾も揺れちゃう。
ウェディくん太陽ストはとにかく純粋で素直で元気でただやきもち妬きな束縛彼氏になりますが月は嫉妬の魔力が暴発しちゃってその毒気に当てられた人が大勢病院送りになったりとだいぶ大変なことになります←

イラ

罪過の国ヴォタリアの王子。憤怒の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。憤怒の一族は幼い頃から怒りの感情を抑えるために厳しい躾を受けて育つのでイラ様も例に漏れずとても品性高く、受刑者を更生させる施設で講師の仕事とかもしている。
ただ3回怒らせると「お口を縫い付けましょう」「お耳を切り落としましょう」とか言い出して、そうなるともう止められないんだけど、姫が目隠ししてあげるとなぜかすんってなる(太陽スト

スペルヴィア

罪過の国ヴォタリアの王子。傲慢の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。黄緑と青のオッドアイ。服やアクセサリーのデザインやモデルもやってる。
スペ姐さんはわたしなんだかとってもご縁があって結構初期に両スト読めたけど、太陽も月もずーっとオネエでずーっと健全なのに最後だけ急に男になって迫って来るからとてつもなくびっくりするのよねw
一緒にスポーツで爽やかな汗を流す太陽ストがおすすめです。

ヴァスティ

罪過の国ヴォタリアの王子。強欲の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。恒常お迎えできてないから詳しくは分からないんだけどとりあえずいつもなんでも「俺のもの」って言ってる←

ラス

罪過の国ヴォタリアの王子。色欲の罪を犯した人を収容する監獄の官吏。
色欲を司る王族の中には異性を魅了してしまう「色情の力」が特別強い人間が生まれてくることがあり、ラスもラスの母上もその体質を持っていて、母上はあらぬ好色の噂に心を病んでラスを置いて国を出て行ってしまった。
そのうえ父上もラスが「不貞の子ではないか」と疑っていたことがあり、そのせいで彼は人間不信になって人を心から愛することができなかったが、色情の力に惑わされない姫に心を惹かれるようになり、体ではなく心を通わせることの大切さに気が付いていく。
ヴォタリアの地で罪人達が背負う深い業を浄化し癒してくれる「罪過の花」を「姫に似ているから」ってよく摘んで来てくれる。
いいとこ取りして書いたけどストは超えちえちのどえっちMAXです(やめて

姫の夢を抱えたメーム

一行がヴォタリアに足を踏み入れると、嫉妬の牢獄に収容されている囚人たちが「自由になりたい」と騒いで脱獄を図り、王子たちがこれを取り押さえているまさにその時だった。

罪を悔い改め、新しい人生に向かってひたむきに暮らしているはずの受刑者たちが、こんな風に暴動を起こすのは「これが初めて」だということで、王子たちも困惑している様子。

すると、騒ぎがあった場所のほど近くで「悪夢の気配を感じる」と言うナビ。

駆け付けてみると、そこには青黒いもやを撒き散らしながらくるくると飛び回る複数のメームの姿が。その中には1匹だけ姿の異なる「姫の夢の気配」を放つものも混じっていた。

ミルやロウの手に渡る前になんとかしたい王子たちは、姫の夢を抱えたメームを捕えようと間合いを詰めるが、他のメームたちがこれを取り囲むようにして守り、攻撃を仕掛けてくるため苦戦してしまう。

「メームはユメクイより強いのか」と悔しそうなアヴィの様子に、それが「自分の祈る力が足りていないせい」であり、今までの戦いのように「アヴィに夢の力を与えることができていないから」だと分かって、焦ってしまう姫。

そうしてメームの放つ青黒いもやに包まれてしまった一行は、「自由になりたい」「解放されたい」という感情に思考を麻痺され、動けなくなり、姫の夢を抱えたメームを取り逃がしてしまった。

恐らくヴォタリアには今まさに光を見付けてこれまでの行いを悔い改め新しい夢に向かってがんばっている最中の受刑者がたくさんいるので、彼らの「自由に振る舞いたい」という夢がそこらじゅうに捨ててあり、これをメームが増幅させている、みたいな状態なんでしょう。

姫を斬れないロウ

メームの放つ青黒いもやは、ミルが直接植え付けたロッソの悪夢のように力が強くないためか、一行はすぐに正気を取り戻した。

先程暴動を起こしていた受刑者たちも、「しばらくすると夢から覚めたかのように元通りになった」と言うウェディ。

しかしそうこうしているうちに、今度は「憤怒の監獄から脱獄者が出た」との知らせが。

慌てて駆け付けると、そこには青黒いもやの力を放つメームを使役し、受刑者たちの「自由になりたい」という感情を煽るミルとロウの姿が。

憤怒の罪の受刑者たちが監獄の官吏であるイラを睨み付け、怒りをあらわにし、今にも殴りかかろうとするのを見て、「これが彼らの本当の姿であり望みだ」「やっぱり悪夢は美しい」と嬉しそうなミル。

これに対しイラは、「囚人たちは抑えられない怒りを抑えられるようになりたいと願っている」「もう誰かを傷付けまいと必死に罪を償っている」「彼らを元に戻して欲しい」と訴えるが、「それは王子たちが勝手に彼らの自由になりたいという夢を捨ててしまったからだ」と言ってミルは聞く耳を持たない。

暴れる囚人たちとこれを取り押さえようと戦う王子たちがボロボロになっていく様子を見て「愉しかった」と満足げなミルは、「あとは姫の夢を食べるだけ」だと言って、ロウに合図を送る。

ロウはその視線の先に姫を捉えたかと思うと、次の瞬間には姫の目の前に迫っていた。
しかし、ロウのレイピアの剣先は姫の喉元に届く寸前でぴたりと止まり動かない。
後ろから斬りかかろうと迫るレイとアヴィに気付いたロウは、慌てて姫の前から飛び退く。

「やめろなんて言ってない」「なぜやめたのか」と迫るミルに、「すまない」と謝るロウ。
その謝罪の言葉を聞き終える前に、冷めた表情で片腕を鋭利な刃に変えたミルは、ロウを勢いよく真っ二つに切り裂き消し去ってしまった。

なんかここのシーン、ロウは本気で姫の首を掻っ切ろうと力を入れてるんだけど、何か力が働いてそれを止めているようで、動かしたいのに動かない、みたいな書かれ方だった。
もしかしたら「悪夢」にとって夢王の夢ってその存在を脅かすほどの強い光だったりして、本能的に脅威を感じてできなかった、みたいなことなのかなぁ。
しかしロウって強過ぎる。姫が首いかれそうになったのこれで2回目だよ。まぁでも今までの敵は本気で姫を殺してやろうと掛かってきてはいなかったからな。ルーファスとか、イザークとかもワンチャンやろうと思えば姫を絞め殺せてたもんな…

あとはミルが「やめろなんて言ってない」って言うのはつまり「姫を殺せ」って命じてたってことだよね。
姫含む「人間の仲間に入りたい」って思ってるんじゃないかって気がしてたけど、姫のことを殺してもいいって思ってるってことは、夢世界は滅びていいし、人間は皆殺しにしてもいいってホントは思ってるってことなのかな。

ちなみにロウは「真っ二つ」にはなりましたが前回のように青黒いもやになって消えていったようなニュアンスで、殺されてはいません←

夢を食べるミル

ロウを消し去った後、ミルは「せっかくこれからなのに時間切れだ」と言って、姫の夢を抱えたメームを捕え、握り潰し、青黒いもやの粒にすると、これをうっとりと見つめながらひと口で飲み込んでしまった。

姫の夢が飲み込まれると、ミルの纏う青黒いもやはより一層量を増し、力が膨れ上がっていくのが分かる。

そして、「やっぱり姫の夢を食べれば僕はこの世界の一員になれる」「人間になれるんだ」と高笑いして、霧のようになって消えて行った。

姫と騎士

ミルが去った後、酷いめまいに襲われてその場に倒れ込んでしまった姫は、アヴィ、ナビ、キエルに見守られながら、ヴァスティの城の一室で目を覚ました。

ヴォタリアに来てから何度もメームと対峙して来たが、いつもなら「祈ってくれ」と声を掛けてから剣を構えるアヴィが、今は「無理するな」と言って姫を気に掛けながら戦いにくそうにしている姿を思い返して、意を決したように、「アヴィにお願いがある」「遠慮しないで欲しい」「自分は今まで通り祈れる」と訴えた。

ナビは直ぐに姫の手を取り、首を横に振るが、姫はナビを無視してアヴィに向き直り、「私の夢の力は休めばすぐに回復する」と言い切る。

するとアヴィは、これに意見しようとするナビやキエルを制して、「分かった」と答えた。

これ「休めばすぐに回復する」って嘘だよね?
夢世界を維持するために姫の身体には夢が溜まりにくいようにできてるし、この状態で祈るってことは、かつてライトがやってたことと同じで、姫は「命を削る」ことになるんだよね?

そして、姫とナビを部屋に残してアヴィと一緒に部屋を出たキエルは、「姫ちゃんにあんなこと言って良かったの?」とアヴィに尋ねる。
そしたらアヴィが「そのわがまますら守るのが俺の役目だ」って。涙

泣きました←

アヴィは1部11章でも「ホープを救うこと」「ナビを消さないこと」「ユメクイの居ない夢世界を実現すること」全部諦めたくなかった姫をぎゅってして「姫のことも姫のしたいことも全部守る」って言ってくれたよね。

だって、アヴィは分かってるはずだよ。
姫がこれ以上は「命を削ることになる」って。
一緒に見たもんあのライトの過去を。
それを踏まえて姫の頭をくしゃりして「痛みを隠すように目を細めて」分かったって答えたって、もう胸が張り裂けそうだよ。涙

そうして姫はちょっと落ち着いて、夜風に当たりに外に出た時にラスとお喋りとかして、「今の自分には力がないこと」に焦るばかりじゃなくちゃんと認めて、そのうえで前に進もうと決意します。

ところでわたし第3部始まってから1章につき1回は泣いてるけどだいじょぶそ?←

選び取る自由

姫たちの前から姿を消した後、ラスの元に現れて彼に悪夢を植え付けていたミル。

ロッソの時もだけど、ミルが自分の手で悪夢を本人に植え付けるときは、その人の「人生の軌跡」みたいなのを絵本にして読み聞かせるみたいにするんですよね。

「むかし昔あるところに、色欲の力が強い王妃が居ました」「彼女は誰からも愛されず」「心を病んで息子を置いて国を去ってしまいました」とかって、ラスの心の傷を抉ってくるような感じで。

「この悪夢はこの人のもの」ってちゃんと分かってて、「悪夢を植え付けたらどうなるのか」を見届けようとする。

そうして悪夢を植え付けられてしまったラスは、「色欲の力を抑えて何になる」「どうせ心は手に入らないのに」「それなら自由に色欲に溺れて暮らせる場所に行こう」って言って、色欲の監獄から囚人を引き連れてヴォタリアを出て行こうとするのだけど、ヴァスティが「お前も俺のもの」とか言って門を閉めてラスが出ていけないように計らい、イラ様やウェディくんが懸命にラスに呼びかけてこれを止めようとする。

ミルはあの後早に仲直りしたロウと一緒にメームを大量発生させてラスを煽るのでそこそこえらいことになるのだけど、アヴィは遠慮せず姫に「祈ってくれ」って言ってくれるし(ないてる、レイがトライデントでロウの動きを封じてくれて、アヴィがミルの相手をしてくれてる間に、グラッドくんたちみんなでラスに呼び掛けることで「ラスの身体から悪夢だけを浮き上がらせて」、スペ姐がキエルをラスの前まで連れてって、無事に「奪う力で悪夢を吸い取る」ことができ、ラスは正気を取り戻した。

こうやってめっちゃ連係プレイすればなんとかなるのね(ぜぇはぁ
ところでキエルはその悪夢を身体に取り込んでしまって具合悪くなっちゃったりしないのかい?
夢を取り込んで苦しかったのってアダムの時だけだったけど、もしかして指輪使えるようになったから邪悪っぽい夢も平気でバリバリ取り込めるようになってる?
あ、もしかして悪夢ってもともとそこらじゅうに捨てられてるもんだからポイ捨てみたいなことしていいんか←

正気に戻ったラスを見て、「夢を取り戻してあんなに輝いてたのに」「どうしてまた奪うの」って激怒するミルに、「あなたの押し付けた自由はラスにとっての自由じゃない」と姫。
嫌悪感をあらわにして首を傾げるミル。

ヴォタリアの王子たちも続けて、ここに居る受刑者たちは「自由」を捨てて「誇れる自分になること」を選び取った、それもまた彼らの自由なのだと言葉を紡ぐ。

これを聞いたミルは、「だからって夢を捨てるのか」「要らないもののように」「ぼくは要らないものなんかじゃない」「ぼくはただみんなと友達になりたいだけなんだ」と気が狂ったかのように取り乱しながら、自分の首をガリガリと爪で抉り、どろどろと溶けていく。

そうして酷い姿になったミルをロウは大切そうに包み込んで、やがて青黒いもやとなって消え去った。

苦しむミル

姿を消したミルとロウはふたりの「アジト」のような場所に帰って来て、あちこちぐにゃりと溶けながら床を這いつくばって苦しむミルの頭をロウが撫でてあげてる。

「苦しいよ」「なんとかしてよ」「こんなところに1人は嫌だよ」と半狂乱になるミルを、「1人…」って呟きながら見守るロウ。

ほら!!!←

ロウはそのうちミルが自分を見てくれてないことにちょっとずつちょっとずつ何かを歪めていくと思いますよ。

そして、いよいよミルが狂気じみてきましたね。
ただ恐ろしさは出会った頃のルーファスの方がだいぶ上行ってるんでぜんぜん大丈夫です(なにが

やっぱりミルは「捨てられた夢そのもの」で、常に孤独を感じてて、姫の夢を食べることによって夢世界の人間たちの仲間入りをしたくて暴れているんでしょう。

次の目的地へ

ミルとロウが去り、メームも姿を消して、平穏を取り戻したヴォタリア。

目覚めた姫をレイが背中に乗せて街を一周してくれるんですけど、部屋に行ったら姫がいなかったので心配で気が気じゃなかったアヴィが慌ててレイに駆け寄って「こいつを連れ出すなら俺に一言声掛けろ」ってw

そんな過保護な騎士に姫は改めて「いつも私を守ってくれてありがとう」「これからもよろしくね」って言う。

今回「自由になりたい」って悪夢を見て、確かに自分は夢世界に来たばかりの頃「帰りたい」「自由になりたい」って思ってたんだけど、アヴィが居てくれたからここまで来れたなって。

今回2部みたいにアヴィが姫大好きなのをからかったりわざとドギマギさせるようなこと言う人が居ないからちょっと寂しかったんですけど、こういうアヴィ姫も悪くないですねw

ついでにヴォタリアの王子たちもちゃんとイチャイチャしてます。

そうしてみんな仲良く罪過の花の咲く花畑でピクニックしてたらルーファスから連絡が入って、「次はフレアルージュにメームが現れた」って。
一行は再びレイの背中に乗って次の目的地を目指します。