夢100ゆめくろメインストーリーのネタバレ満載備忘録
夢世界を語る

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第3部5章 ワンダーメア

トロイメアへとムーンロードの架かるデジールを目指し早速空を渡り始めるも、しばらく進むと何やら突然「姫の夢を擁したメームの気配」が感じられたため一行は急遽行き先を変更、不思議の国ワンダーメアに降り立つこととなる。

前章メームは「似たような悪夢が集まっている場所に引き寄せられるようにして現れる」なんて言ってたが、よくよく考えたらワンメアって今や悪夢のかたまりのような国だったりするもんなぁ。

不思議の国ワンダーメア

ある日突然現れた「アリス」という不思議な少女を取り巻くように森や街その他さまざまなものが形成され、そこに集った人により築かれてきた大国。

昼と夜が突如入れ替わる森、絶えず地形が変化する道、イカレ帽子屋の終わらないお茶会、トランプ兵の裁判、時を操るウサギ、眠りネズミや芋虫の賢者など各地に起こる「不思議」をなぞるよう国は「7つの領」に分かれ、それぞれの王族がそれぞれの領地を統治するようになった。

しかし、国の興りそのものである「アリス」はある時忽然と姿を消してしまい、するとたちまち国中の不思議は消え去って、かつてアリスが歩いた森はいつの間にかコンクリートジャングルに、アリスが飲んだ魔法の紅茶は何の変哲もないただのお茶に、ワンダーメアは昼の後には当たり前に夜がやって来るごく平凡な土地に様変わりしてしまう。

この変化をすんなり受け入れられた者たちが居る一方、やっぱり「アリス」が居た頃の不思議の国をとりわけ恋しく懐かしく想い続ける者たち、彼女の再来を密かに待ち望む者たちも少なくない。

アリス

これは読み手により大きく解釈の分かれるところなのだろうが、個人的には「姫によく似た異世界の住人」くらいの認識である。
大前提夢世界には「異世界」の存在が認められており、少なくともライトやホープはこの異世界と夢世界を繋ぐ特別な権能を使えたりもするため、これが我の住む「現実世界」を指すこともあれば恐らくアリスがもともと住んでいた「おとぎ話の世界」を指すこともあるのだろうという所感です。

たとえば「クリスマス」という名称や文化は姫が異世界から夢世界に持ち込んだものでありそれ以前の王子たちはこれが何なのか本来であれば知らないはずなのだが、不思議の国の王子たちだけはクロノプラムに残された古書からこれをなんとなく知っていて、もちろん「おとぎ話の世界」にもクリスマスやサンタクロースは登場するはずなので彼らのクリスマスはそちらにルーツがあるのだろうと思ったりもする。

中には姫がアリスの「転生後の姿」なのではないかと確信しているような王子様もいるんやが、実は過去に一度だけ姫が「かつてのワンダーメアに迷い込んでしまったかのような夢」から覚める瞬間「アリスと思われる少女の声」を聞いたことがあり、他にもアリスが恐らく姫とは別人なのだろう描出は随所に散りばめられていると感じる。

ちなみに先月サ終が決定してしまった姉妹アプリ「ゆめくろ」時代のワンダーメアにはまだアリスが存在しており、昼が夜に変わり道が動くどころか山が丸ごと海に変えられてしまったり「なんでもない日のお茶会」は会場ごと穴に落とされ「楽しかったでしょ?」なんていたずらに声を掛けられたりもする。

すると夢100時代の人がすっかり忘れ去ってしまっている歴史上の出来事「妖精族と人間の争い」よりさらに以前、好奇心旺盛なあるトロイメアの王子様が「異世界と夢世界を繋ぐ特別な権能」を密かに試みてうっかり絵本の中から連れて来てしまったのが「アリス」だったんじゃないかなぁと(全て妄想です

クロノ

不思議の国ワンダーメア「クロノプラム領」の王子。「時の番人」たる白ウサギの一族の長として「時を操る能力を持つ貴重な懐中時計」を受け継いでいるのだが、クロノくんはしょっちゅうこれをイタズラ猫ちゃんにかっさらわれ慌てふためいてるおっちょこちょいである。
初めてこの地を訪れたアリスが追いかけた白ウサギは彼の祖先であり、またかつてアリスと交流のあった祖父の証言によれば彼女の失踪には「クロノプラムの懐中時計が関わっているかも知れない」ってことらしい。

今章ワンダーメアに現れたメームは「会いたい」という悪夢を含み持っており、靄に触れた人は「もう会えないと分かっているが会いたい人」「会いたいという夢を捨ててしまった相手」を「まるで息遣いもそのまま」に感じられるほどリアルな幻覚として認知してしまう、ということが起こる。

クロノくんは祖父が若い頃に残した古い日記帳や色褪せた写真の中でしか見たことのなかったアリスと「いつか会ってみたい」と強く願っていた過去があるため、メームにはしっかり翻弄され「昨日ついにアリスと会うことができた」「今日はこれからお茶会」なのだと軽快な足取りでマーチブロー領へ駆けて行ってしまう。

マーチア

不思議の国ワンダーメア「マーチブロー領」の王子。マーチブローはワンメアの中でもひときわ派手な看板で装飾された建物が折り重なる華やかで都会的な領地であり、マーチアくんはここで三月ウサギたちの集落をまとめてる。
彼の第一印象は個人的には「超悪ガキ」で(殴、「トロイメアのお姫様はアリス」だなんて噂話を聞き付け興味本位に軟派な態度で近付いてきたかと思えば「ガセネタだったのかよ」「全然普通でつまんない子じゃん」なんてつっけんどんにしてみたり、姫が気を落とすと「女の子の涙に弱い」なんて憎めない一面も見せてくれたりするが、結局思うがまま鼻面を引き回し「君のお尻は気に入った」「遊びの分かるオレ好みの女の子になりなよね」なんて悪びれもなく言い放ったりする。

今章マーチアくんが登場早アリスの幻と楽し気にお茶してるの正直びっくりしました。
から「ここの連中はみんなアリス、アリスって言うけどアリスのどこがそんなにいいのか分かんない」なんて溢してたし、ワンチャン興味ないんじゃないかとまで思ってしまっていたもので。
とは言えおじいちゃんが「昔アリスとお茶会をしたときのティーセット」を宝物にしてることは知ってたし、「分かんない」と言いつつ「会ってみたかった」のが本音だったのだね。

ハーツ

不思議の国ワンダーメア「トランピア領」の王子。かつてアリスのもたらした「不思議」によりえらい目に遭ったことがあるトランピアは彼女のいたずらを裁判にかけ有罪を言い渡した過去があり、厳格な女王陛下はもし再び彼女が現れるようなことがあれば法に基づき刑を執行しなければならないと考えているのだけど、ハーツくんだけはアリスが再来し裁判にかけられることもなくトランピアが「不思議を楽しむ心」を取り戻せる日が来るのを密かに待ち望んでいたりする。
と言うか、ハーツくんは恐ろしいですよ。やんちゃで強引なのにいわゆる王子様然としたエスコートやレディーファーストなんか完璧だし、突然抱きついて「お前マジ可愛いぜ!!」とか言えちゃうくらいオープンなのに実は超絶照れ屋だし、すべてのギャップ萌えを兼ね備えておきながら声帯は梶くんなんだもんね。こんな無欠の乙女系攻略キャラを生み出してしまったジークレストさんマジリスペクト←

ワンメアの王子たちの中ではひときわアリスにご執心のハーツくん、今章登場シーンではもちろんクロノやマーチア同様メームの見せる幻をアリスだと思い込みお茶会を楽しんでいたりする。

キャピタ

不思議の国ワンダーメア「フォルスト領」の王子。まるでそこだけが外界から切り離されたような古めかしい集落フォルストは、アリスの消失と国の変化を嘆きかつてのワンダーメアを守ろうとする人の集まり。
キャピタは芋虫の一族として「気の遠くなるような長い時間を生きて」おり、アリスのことは「あの娘の不躾さには苛立った」なんて振り返ったりもするが、基本何事も本質を捉えたい探究心の持ち主である彼は実はアリスのもたらす不思議には強く心惹かれていたようで、その想いを打ち明けるうち「彼女に抱いていた感情は恋だったのかも知れない」ということに気が付いたりもする。
唯一アリスに「恋をしていたこと」がはっきりと明言されている王子ではあるが、恒常はどちらの覚醒ストも割と前向きで、「となればこれからこの恋がどうやって薄れ昇華されていくのかも知りたい」「姫と居れば知れる気がする」なんぞ本人は知的好奇心にわくわくしているかような展開だった気がする。

「アリスが再来した」との噂を聞き付け少し遅れて駆け付けたキャピタは、メームの姿や靄に包まれたそのお茶会の光景より王子たちが悪夢の影響で幻覚を見ているであろうことを察し、慌てて止めに入ろうとする一行に加勢してくれる。

マッドハッター

不思議の国ワンダーメア「マッドネス領」の王子。「メゾン・マッドネス」という店で帽子を商っており、「領の行く末より店の経営状況の方が気掛かり」「王子ではなく帽子屋と呼んで欲しい」というのが彼のスタンス。
ハッターさんにも恐らく寿命の概念はなく、アリスが居た頃は誰よりも頻繁に彼女と交流を持っていたかのように見えてるが、なぜか誰よりもアリスについて語らない。
彼がこうしてアリスに関する情報共有をタブー視していることも個人的には「やっぱり夢王族の術や権能が関わっているんじゃないか」と踏んでいる理由のひとつだったりする。

ちなみに彼には「空でお茶会を開きたい」という長年の夢があり「飛空艇」を所有していたりもするんやが、ある考察姫様がこれは移動用ではなくあくまで空でお茶会を開くための「飛空艇」、オズおじの「飛空船」とはまた別物なのだとの見解を述べられていて目から鱗でした。読み返したらちゃんと使い分けられてたんすよ飛空艇と飛空船。なんで気付かなかったんだろう自分←

キャピタ同様現状を察し「王子たちをメームの靄から遠ざける」ことに協力してくれるハッターさん、無事に「アリスが偽物だったこと」を王子たちも理解してくれるのだけど、「どうして邪魔をするのか」不満げなミルとロウが現れ一行は苦戦を強いられる。

ここは姫やアヴィやレイ、シリルやヒナタまでそれぞれが「会いたいけど会えない人」の幻を目にし、戸惑い胸を痛めるような様子を見せたりもするんやが、全体的にみんな案外冷静に対峙しているなぁという印象。
誓明会や光耀式を経たことで悪夢の何たるかを心得ている彼らにとってもうメームの靄なんぞ脅威ではないのだなと感じたよ。

それよりもアヴィが母上を「母親」、シリルが母さんを「お母さん」と呼ぶことにこの上ない違和感を覚え別の意味で泣きそうになってしまったわ。
わたしのよく知る王子たちはいつの間にかすっかり変わってしまったようで(厄介オタク

激闘が繰り広げられやや押されてしまうような場面もあるが最終的に「全員の武器が花束に変わる」というなんともハッターさんらしい一撃で形勢は逆転、「やっぱり姫にとどめを刺すことができないロウ」の様子も相俟って苛立ちを隠せないミル。

ドーマウス

不思議の国ワンダーメア「スリープバレイ領」の王子。彼もまた寿命の概念を持たない一族の血筋であり、アリスが居た頃は誰よりも彼女のことを慕い常に傍に居たような雰囲気。
個人的にはワンメアの王子たちの中で彼の恒常ストがいちばん泣けてしまうのだけど、ドーマウスくんにとって「アリスちゃん」はただただ優しくて、温かくて、からかわれて落ち込んでいると決まってかばってくれて、慰めてくれて、頭を撫でてくれるような存在なのだよね。
しばらく眠っている間にアリスは居なくなり、スリープバレイの緑深い木はいつの間にか灰色のビル群に、淡く優しい星は煌と光る街のネオンに変わってしまっているのだが、目覚めた彼はどういうわけかそれに一切気付いていない。
太陽覚醒は街の変化もアリスの消失も何ひとつ打ち明けられないまま「いつかアリスちゃんに会わせてあげるね」なんて言われひたすら胸が痛むスト、月覚醒は現実を突きつけて大絶望させてしまうというこれまた胸が痛むストになっている(鬱

靄の見せる幻覚に打ち勝ちミルとロウを退ける寸でのところで「まだアリスちゃんはそこに居る」とひとり悪夢から覚めていない様子を見せるドーマウス。
これに気を良くしたミルは「お茶会の続きをしよう」「実は僕もやってみたかった」のだと浮足立ち、触手のように変形した靄でドーマウスとメームを絡め取りどこかへ消え去ってしまった。

ラビットホール

ってまじで聞き馴染みがないんやが、これはワンメアでよく人が落っこちる穴のこと?←

ドーマウスを連れ去ったミルは前章アマノを連れ帰ったあの住処に向かうのかと思いきや、ラビットホールなる場所でひっそりとお茶会を続行。
どうやら「時間切れ」となり「住処に戻らなければならない」状態になることを煩わしく感じているらしいミル、改めて「姫の夢をもっと食べればこちらの世界に居られる時間がもっと延びるはず」だなんて見解してたりもするんで、可能な限り「住処には戻りたくない」というのが本音でここに隠れてるってことなのかな?

ドーマウスはアリスに再会できたこともこうしてまたお茶会ができるのも「全部ミルくんのおかげ」だと口に出し、「友達になってくれてありがとう」なんて言われたミルはますます嬉とした調子で、この悪夢さえあれば自分はもっと友達を増やすことができる、人間にもっと近付くことができる、などと考え至り、姫の夢を擁したメームを細かく分割しさらにあちこちに蔓延させる、ということをし始める。

と言うか、メームって姫の夢を擁した個体だけが靄を振り撒いて人に影響を与えているんだったのね。わたしミルが生み出したメームはどれも「姫の悪夢」を青黒い靄として身に纏っていてその中の何体かが「姫の夢」も一緒に持ってる状態なのだと思ってた。
するとやっぱり「ミル自身が姫の悪夢」なわけでなく彼は「夢世界中の悪夢の集合体」みたいな理解でいいのかも知れないな。

心残り

分裂して散らばったメームの影響でついに国中にアリスの目撃者が溢れ各領混乱に陥るも、中には「亡くなった妻」の幻覚を見て大粒の涙を溢す老人など「目の前で消滅させてしまうにはあまりに酷」だと感じられるようなケースもあり「迂闊に手が出せない」と憂慮を抱く一行。

とは言え「アリスには餞を贈った」過去があると言うキャピタさんやハッターさんが彼女の幻覚こそ見れど心まで奪われることがないのは「もう会えない」ことに悔いがないためであり、反対に「再会できた」悪夢に囚われてしまう人は「もう会えない人」に「心残り」があるのではないか、という結論に至る姫。

各領の王子たちにも協力を仰ぎ、国中の人の「心残り」を解消する手段として、まずは靄による幻覚を「不思議の国ワンダーメアに起こった一種の不思議な現象」であると告達、ただし「効力は夕方まで」であり「どうかそれまで悔いの残らないよう過ごして欲しい」ことをひとりひとりに伝え回り、全員が「二度目の別れを前向きに受け入れる」ことができたタイミングで再度夢を取り戻しに行くことに。

チェシャ猫

不思議の国ワンダーメア入口の森に住むイタズラ猫。かつてアリスとは非常に深い間柄であっただろうことが伺える王子様のひとりで、「アリスと同じ懐かしい匂いがする」らしい姫のことを「アリスの生まれ変わり」であると彼が思い込んだまま展開する恒常ストは、クロノプラムからくすねてきた懐中時計を使って時間を巻き戻し、昔アリスと遊んだ場所、歩いた道、眺めた景色をなぞるようふたりで国中を巡り、それでも「何も思い出してくれないアリス」に落胆したチェシャ猫ちゃんが「もうぼくの大切なものは無くなっちゃったんだ」「ぼくはこの森でずっとひとりなんだ」と失意に駆られるのをただ「アリスじゃなくてごめんなさい」という想いで慰する他ないという大変心苦しい物語である。
個人的には月覚醒ストがかなりちょうどいいあんばいの「ヤンデレビギナー入門編」になっており、半ば捨て鉢になった彼に「たとえ記憶が戻らずとも永遠にこの森でふたりきりで過ごすかぼくを殺してこの森を去るか」の二択を迫られ「本当にこれで良かったのか」迷いが拭えないまま森に残ることを決意する、みたいなエンドなのだけど、仮に姫の心境が最終的に「嘘でも勘違いでも懐中時計で時空がぐちゃぐちゃになり世界が終わってもこのまま彼のアリスになりたい傍に居てあげたい」ならワンチャン「メリバ入門編」にも応用できる参考書のような教材だと思ってる←

実はドーマウスが連れ去られた時点でハッターさんから「居場所を探って欲しい」との花弁の便りを受け取りラビットホールでのお茶会に潜入していたらしいチェシャ猫ちゃん、「ぐっすり眠っていた」というドーマウスくんの無事を報告に来てくれた際、噂のアリスについては「見えたけど居なかった」なんて言うんでうっかり泣いてしまったよ。そうか君は本当はずっと諦観していたのだな。

ぶっちゃけわたしワンメアではすでにアリスの幻に翻弄されたチェシャ猫ちゃんが暴れ回ってるんじゃないかなんて危ぶみつつ読み始めたまであるんやが、見くびってすみませんでしたと謝罪したい気持ちでいっぱい。

目を覚ましたドーマウスくんに「アリスが夕方には居なくなってしまうこと」を伝え別れの時間まで悔いなく過ごせるよう計らってくれたのもチェシャ猫ちゃんだったしさ。逆上したミルが例の「絵本」を読み始めようとするのを「ハーツくんが幼少期から大切に隠し持っているアリスの本」といつの間にすり替えてひと笑いかっさらったところでようやく彼が翻弄されるのではなくする側であったことを思い出しました(おそい

金色の光

そうして再びミルとロウ、そしてメームの放つ靄と対峙することになる一行。激闘の最中靄に触れてしまった姫は、ここに来てから何度も目にしてきたホープの姿だけでなく、生みの親である夢王や王妃の姿、育ての親である現実世界の両親の姿にまで出会ってしまうのだけど、ドーマウスくんや国中の民がそうしたように、「会いたかった人」たちに語り掛け、感謝を伝え、激励の言葉と優しい眼差しをもらいながら「別れ」を述べ告げる。

ぶっちゃけホープお兄ちゃんには8周年でしっかりさよならを言えてるんで改めて感はあるんやが、現実世界のお父さんとお母さんの言葉にはグッときてしまったな。姫だってそりゃせめてお別れの挨拶くらいしたかったよね。涙

しかし、恐らく同じように靄に巻かれてるアヴィも母上に、シリルも母さんに、ヒナタもモモちゃんをプレゼントしてくれたご両親に、そしてレイはフィオやモニカやグイドにそれぞれお別れを言ってるはずなんだが、なぜここが割愛されてしまうのか…

せめてレイの言葉だけでも聞かせてくれていいんだよ。これはレイの贖罪の旅でもあるのだから。と言うか、わたしは夢100で涙活してるんで泣かせるならとことん泣かせに来て欲しいんだ(変態

というのはさて置きね←
青黒い靄を放っていたメームが「もう会えないけど会えなくても大丈夫」という姫の言葉に反応して今度は「金色の光」を放つのだけど、3部3章でもまったく同じことが起こったこれ、もしかして姫の「悪夢」が姫の新たな「夢」に「形を変えた」っていう描出だったりするのかなぁ。

フレアルージュ時点ではまだ悪夢って夢の力で払拭すべき悪しきものだと思い込んでいたんで「姫の夢の力が悪夢に打ち勝った」のだと解釈してしまったが、周年イベを経てどうやら「違う形になってもずっと変わらず持ち主の心の中に居る」ことを受け入れると「悪さをしなくなるもの」であることが分かったんで、直後ワンメアの王子たちがミルに言う「夢を捨てたのではない」「夢が形を変えた」のだというセリフもこの「金色に光るメーム」を暗に指し示していたんじゃないかって気さえしてきてしまったよ。

すると最終「夢世界の一員になりたい」というミルの願いを叶えてやるためにすべきことは「捨てた夢を受け入れること」ではなく「すでに受け入れられているということをミルに理解してもらう」ニュアンスなのかも知れないな。

ロウの夢

金色に光るメームに打つ手がなくなったミルは例のごとくこれを食べようと靄を差し向けるのだけど、それを制したのは今章序盤から「ミルの願いが自分の願いとは大きくかけ離れてしまったこと」に思い悩む様子を見せていたロウ。

個ストでも語られた通り「ずっとミルとふたり静かに過ごすこと」が望みだった彼は、「人間になること」に固執し自らを省みることなく姫の夢を食べ続け身体に良くない異変が起こることも厭わないミルを「これ以上苦しんで欲しくない」「傷付くことなく生き続けて欲しい」という想いで見守り続けており、自分の願いを託すべきは姫であると結論、金色のメームをキエルの黒鳥を介し姫に受け渡してくる。

恐らく前章カリバーンに斬りつけられた傷がまだ残っているミルの胸元に手を当てながら、自分にも「夢」があり「会いたい人」が居ること、それは「かつてふたり静かに過ごしていたあの頃のミル」であることをロウは訴えるのだけど、自分の生み出したロウが自分より先に「夢」や「会いたい人」を理解し「人間に近付いた」ことに腹を立てたミルは「こんなのロウじゃない」「もう要らない」と激高し、ロウの身体からすべての靄を吸い出して彼を消滅させてしまう。

そして、正直狐につままれたような気持ちになってしまったんやが空へ昇る泡のような姿になってしまったロウが消えていくその中に「ホープの夢」が混じっていることに気が付き驚くナビ。

3部3章「アポロが死んだらアポロの夢を集めてアポロを作ってあげよう」「ロウと同じだ」なんて溢していたミル、つまりロウはロウの夢を集めて作った人型なのだと思い込んでいたんやが、もしかして彼は「大勢の人の悪夢を溶かして混ぜて固めた蝋」という意味での「ロウ」だったのか…?

どうやら幾度となく姫にとどめを刺せなかったのは彼の中にあったホープの夢が歯止めになっていたため、らしいのだが、となるとそれは偶然入り込んでしまった「不純物」のようなものでミルの「誤算」だったりするんだろうか。

とは言え「ずっとミルとふたり静かに過ごす」というロウの願いはホープが生前抱き続けた「3人であの頃のように誰も傷付くことのない場所でもう一度花に囲まれて幸せに暮らしたい」という彼の夢に酷似しているし、恐らくホープは1部12章自分の命と引き換えに夢世界を光で包み込んだ瞬間その夢を「諦めている」「捨てている」のだろうから、これがロウの「大部分を占めていた」と言われても辻褄は合っている、気はする。

言われてみればロウが最期にミルに掛ける言葉もホープお兄ちゃんにがっつりかぶるものがあるしな…

ロウの犠牲により夢を取り戻した姫は彼の託した想いに応えるためにも「どうすればミルが傷付かず幸せに生きて行けるか」思い巡らせる。それが叶えば当然ロウは帰って来れるんだよな? (圧

次の目的地

事態収束後、フレイグ兄さんからシリルのユメクイに「新たに姫の夢が確認された場所があるのでそちらへ向かって欲しい」との連絡が入るのだけれど、まるで取って付けたようにトロイとアトラにはアダムとイヴァンが会いに行きすでにミルについて尋ねていること、さらに「全くの未知」であるとの返答を賜って帰って来てたらしいことが明かされるの、目ん玉飛び出て気絶しそうになるくらい衝撃的だったよw

夢世界から消えてしまったものだとばかり思ってたトロイとアトラに「トロイメアに行けば会える」ことが分かった前章、個人的には今後の展開にめちゃくちゃ期待したしワンチャン彼らの悪夢なんかが深掘りされたりするのか? とまで妄想膨らませてしまったが、なんていうか、こんな感じなのか。なんかここだけリレー作文みたいだな…

いやホラ、小学生の頃よくあったやん。せっかくめちゃくちゃ広がりそうな「大きなりんごが流れてきました」とか「木の幹が光っていました」とか誰かがフリでバトン渡してるのに「でも拾いそびれて流れていきました」とか「気付かなかったので普通に柴刈りして帰ってきました」とか全く意図を汲んでもらえず結果何とも言えない絶妙な仕上がりになるというあのリレー作文ね(暴言

結論これにより夢世界の長い歴史の中で「この世界に一切関与してこなかった場所」の住人であることは判明するのでもちろん大収穫ではあるのだけど、それも含めてトロイとアトラから直接話聞きたかったなぁ(わがまま

と言うか、少なくともトロイは「歴代の夢王たちが書庫に残した夢の力」で思念体になっているのよな? そりゃちょっとくらいあちこち飛び回れるのかも分からんが、基本居るとすればその「書庫」の中なんじゃないのか? トロイメアの指輪と夢王の祈りがなければ開かない扉の向こうのさ(ぐちぐち

ちなみにシリルとヒナタとはここでお別れみたい。フレ兄に「ちょっとした調査を手伝って欲しい」と頼まれ了承してましたが、何やら夢世界各地に「妙な空間の歪み」が発生しているらしいです。これはミルの世界と鏡を介して繋がってしまったことが原因で起こっているのかな?

ミルの個スト

今章はバッジ報酬として「ミル」が手に入ります。個別ストーリーは「忘れ物があった気がする」と人知れずワンメアに戻って来たミルと鉢合わせた姫が、見たところ「ロウを消してしまったこと」に対し無自覚ながら「後悔」や「寂しさ」のようなものを抱いているらしい彼の様子に気が付き寄り添ううち、まるで子どものように欲に忠実である一方これに伴う「感情」に理解が追い付いていない彼に庇護欲のようなものを駆り立てられ、「あなたのことをもっと知りたい」「あなたが独りぼっちにならない方法を考えたい」と訴える、みたいな内容。

こういうミルの「いじらしさ」みたいなものはぶっちゃけ前章アマノに見せてくれたあの姿が究極だと思ってるんでままそうだろうな、という印象ではあるんやが、ホームに設定したときのボイス「お腹が空くってどんな感じ?」「ぼくにもちょうだい?」ってのが予想外にかわい過ぎて辛抱たまらん←

どうやら「もう一度ロウを作る」ことはできるみたいだし、時折制御不能感は見せつつも真正面から向き合ったときの「素直さ」みたいなものはかなり強調されてるんで、個人的には彼が「ロウと再会できること」を願わずにはいられないストだなぁと感じたのでした。